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2012年5月22日 (火)

大祓詞講義10

かくのらば、天つ神は、天の磐門を押し披きて、天の八重雲を、いつのち別きにち別きて、聞くこし食さむ。国つ神は、高山の末・短山の末に上り坐して、高山のいほり・短山のいほりを撥き別けて、聞こし食さむ。

かくのらば ー 「かく」「のる」「ば」。「のら」は未然形。「ば」は仮定条件を表す。コノヨウニ宣告シタナラ。

あまつかみ ― 高天原の神。

あめのいはと ― 「いは」は頑丈であることの比喩。「と」は出入口。

おしひらき ― 「おし」は接頭語。開イテ。

やへぐも ― 「やへ」は幾重ニモ重ッタ。

いつのちわきにちわきて ― 「いつ」は勢イノアル様子。「ち」は道とも風ともいうが接頭語か。「わき」は掻キ分ケ。

きこしめさむ ― 「きこしめさ」(「聞く」+「す」+「めす」から成る語)「む」。「きこしめす」は尊敬語。「む」は推量。オ聞キ届ケニナルデアロウ。

くにつかみ ― 葦原の瑞穂の国の神。

たかやまのすゑ・ひきやまのすゑ ― 「たかやま」は高イ山、「ひきやま」は低イ山。「すゑ」は「もと」の対義語で頂上。「短」は「ひき」と訓む。

のぼりまして ― 「まし」は尊敬を表す補助動詞。~ナサリ。

たかやまのいほり・ひきやまのいほり ― 「いほり」は仮設の建物。『万葉集』にはかなりの用例が認められる。用途は不明。

かきわけ ― 漢字「撥」には掃ウ・取リ除ク意があるが、接頭語とみれば単に分ケテとなる。漢字の意味を汲むと掃イノケとなる。

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コメント

今まで何度もあげている祝詞でしたが、まさに目からウロコです!
高山にある、イホリが棚引いているイホリ曳き山のイホリをかき分けるのだろうから、イホリとは霞のようなものに違いないと勝手に思いこんでいました。
まさか庵だったとは!
また、高山にある、スエヒキ山のスエに登るのだと思っていました。
ありがとうございます。

匿名様

最近では粕谷『延喜式祝詞 中臣寿詞』が最も信頼できる参考書です。

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